白い部分に白血球がいます。

血液に含まれる細胞成分の一つです。 顆粒球、リンパ球、単球があり、外部から体内に侵入した異物の排除を役割とする 造血幹細胞 由来の細胞です。

大きさは7から25 μm 。1 μmは1mmの1000分の1です。
数は、正常血液1 mm3( 1辺が1mmの立方体の体積)あたり、4000から10000個(平均約7000)です。
怪我などをした後に傷口から発生する膿(のう)は、白血球が細菌と戦ったあとの死骸(しがい)です。

 
 
 
骨髄(こつずい)の造血幹細胞から、3種類の白血球ができる様子を見てみよう。
3種類は、 顆粒球 リンパ球 単球 です。
 
白血球の60%を占め、細胞質には 殺菌 (さっきん)作用を持つ顆粒が存在します。染色のされ方の違いによって 好中球 好酸球 好塩基球 の3分類に分けられます。

中性の色素でよく染まる好中球と酸性色素で染まる好酸球、塩基性色素で染まる好塩基球に分けられます。
好中球(色がない) 好酸球(赤っぽく染まる)
 
好塩基球(青っぽく染まる)
好中球
 
細菌などの異物(いぶつ)を処理し、生体を外敵から防ぐ働きをしています。顆粒球の大部分は好中球です。好中球には異物の方に向かって進む遊走能(ゆうそうのう)と、異物を取込んで処理する貪食能(どんしょくのう)があります。取込まれた異物は顆粒中に含まれる酵素や活性酸素により消化、殺菌されます。
集まった好中球の群れ(むれ)が、まわりの細菌(さいきん)を食べています。
動いている小さな細菌がいなくなるのがわかりますか。右の写真は、これらの好中球を染めたものです。白血球が重なっています。
その顆粒中にアレルギー反応の原因となるヒスタミン、ロイコトリエン、ヘパリンなどを含んでいるため、好塩基球の表面にある免疫グロブリンEに抗原が結合すると顆粒中からヒスタミンなどが放出されて即時型のアレルギー反応を引き起こします。
リンパ球 単球
白血球のうち25%ほどを占めます。
、比較的小さく(6〜15μm)、細胞質の少ない白血球。
抗体 (こうたい)を使ってあらゆる異物に対して攻撃するほか、 ウイルス などの小さな異物に対しては、顆粒球ではなくリンパ球が中心となって対応します。
NK細胞 B細胞 (Bリンパ球)、 T細胞 (Tリンパ球)などの種類があります。
体液性免疫、抗体産生に携わるのはB細胞で、細胞性免疫に携わるのはT細胞です。
白血球のうち3〜8%を占めます。
白血球細胞の中で最も大きく(12〜18μm)、豆型の核を持つます。
単球は、感染に対する免疫(めんえき)の開始に重要であり、 アメーバ 運動を行って移動することができます。
好中球の次に、細菌などの異物を細胞内に取り込み、細胞内 酵素 を使って消化します。また、異物を取りこんだ後もともと細胞質内にある物質とこれが結合し、細胞表面に出てきます。これに 免疫に関係する細胞が 反応します。こうして免疫反応が開始されます。また単球は 血管 外の組織や体腔に遊走し、そこで組織固有の マクロファージ (大食細胞)に分化します。
ややこしい名前が出てきました。T細胞、B細胞、NK細胞,、抗体と細胞性免疫などです。 B細胞は骨髄から脾臓(ひぞう)に移動しそこで成熟したものです。 骨髄内のリンパ幹細胞のあるものは下の図にある胸腺(きょうせん)に移動しT細胞になります。 B細胞は骨髄から脾臓(ひぞう)に移動しそこで成熟したものです。 NK細胞とは、 natural killerの頭文字から名付けられました。 natural killerとは何か。 naturalは自然、 killerは人間にとって、良くない細胞やウイルスを殺すという意味です。つまり、生まれたときから自然に備わっている体を守る細胞です。
 
解剖図は、ヒューマンボデイー (体と病気)詳細図鑑
主婦の友から 転用
 
この続きは免疫(めんえき)で調べましょう。
細菌、異物(いぶつ)またはウイルスと戦うシステムは生まれたときすでに獲得(かくとく)しているものと生まれてから獲得するものの2つがあります。考えてみよう。
 
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なかなか難しい内容で、手こずっています。
解剖図は、ヒューマンボデイー (体と病気)詳細図鑑主婦の友から転用