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<アニメ制作者 県立日南病院臨床検査部主任技師 藪押 利香> |
音に対する感覚が聴覚です。
ヒトは約20−20000Hz、犬やこうもりは数万ヘルツの音(超音波)を聞くことができます。 |
私達の「耳」は 音を集めて送る外耳、音を強める中耳、音を脳に送る内耳の3つの構造から成り立っています。 |
・外耳
耳介、外耳道をいいます。
・中耳
外耳道のつきあたりに鼓膜、鼓膜の奥が中耳です。鼓膜の内側は空気に満たされている部屋になっている鼓室です。耳管とは、鼓室の下から鼻の咽頭部分に通じています。
・内耳
内耳は、音を感じ取る蝸牛と平衡器官である半規管・前庭・耳石器があります。 |
外耳から入った音は鼓膜を振動させます。
この振動はツチ骨、キヌタ骨、アブミ骨へと伝えられます。
これら3つの耳骨の構造と鼓膜、アブミ骨の面積比で音圧が約22倍に増幅されます。この音圧の増幅によって アブミ骨に伝達された音は蝸牛の中のリンパ液中を伝達し、音の受容器に伝えられます。
脊椎動物の蝸牛はまっすぐなものが多いですが、ほ乳類の蝸牛はかたつむりのからのように約2.5周回っています。 |
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さらに、詳しく調べましょう。 |
<アニメ制作者 県立日南病院臨床検査部主任技師 藪押 利香> |
上のアニメで、耳小骨はつち骨、あぶみ骨、きぬた骨になっていますが、まちがいです。
正しくは、つち骨、きぬた骨、あぶみ骨の順です。訂正します。 |
人工の耳小骨は右の写真に示します。
左から、つち骨、きぬた骨、あぶみ骨です。 |
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<耳介>
耳介は触ると分かるように、複雑に折れ曲がったひだをもつ軟骨でできています。集音作用、音の方向感に役立っています。
耳たぶはその複雑な凸凹で微少な音の違いを拾い、共鳴させ、微少な音を外耳道に送り込みます。
音を聴くために、耳介の後に手をかざすと、大きく聞こえる、集音作用の働きをしています。その手の角度を変えることで、良く聞こえ、音の方向が異なります。
「私の耳は貝の殻。海の響きをなつかしむ」とジャン・コクトーの言ったように形が貝殻に似ています。
耳介の最下部は、知覚が鈍く、イヤリング・ピアスを付けるおしゃれに利用されます。
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<外耳道>
成人で長さが3センチで、くの字型に曲がっています。一番奥に鼓膜があります。外耳道は共鳴官の働きをします。音を共鳴させ鼓膜まで導く筒としての役目をしています。
入り口から1cmぐらいまで、短い毛が生えていて、虫などの異物が入らないようになっています。そこには耳垢線があり、ここには、脂や耳垢を分泌する線があります。 |
<鼓膜>
外耳道のつきあたりに鼓膜(だ円形9ミリ×10ミリ・厚さ0.1ミリ)があります。空気の振動に、敏感に反応して、振動します。
外耳道に対して、30度位下に傾斜している形でついています。 |
<鼓室>
鼓膜の内側が中耳です。鼓膜の内側は空気に満たされている部屋になっている鼓室です。(中耳腔)なぜ、空気があるの?音を伝えるのに、適した状態に保っているそうです。その他に、中耳内の排出物を外へ排出する働きを持っています。 |
<耳小骨>
鼓室の中には、つち骨(槌骨)きぬた骨(砧骨)あぶみ骨(鐙骨)という3つの骨が関節で繋がっていて、耳小骨連鎖と呼ばれます。
鼓膜の振動を内耳へ伝達する装置になっています。すなわち、槌骨は、その一端が鼓膜に密着しており、鐙骨の一端が、内耳の蝸牛の前庭窓にはまりこんでいます。
外耳道から入ってきた音は鼓膜と耳小骨の連鎖により、増強されて、内耳の液体に伝わります。
耳小骨は、人体を形成している骨の中で(全体で207)最も小さい骨です。耳小骨 といいます。 |
<耳管>
鼻の奥にある咽頭につながっています。中耳内の気圧の変化を調整しています。普段は閉じていますが、ものを飲みこんだり、あくびをした時に開きます。こうすることによって、中耳内の圧と大気の圧を、一定に調節することができます。
高い山に登ったり、飛行機に乗ったりすると、耳が詰まったと思う時があります。それは中耳と大気圧に差が出来て、鼓膜が引っ張られて詰まった感じになるのです。唾を飲むと、耳管が開いて圧の差がなくなり、詰まった感じが無くなります。耳管が働いている為です。耳管の働きを(開閉)知るには、唾液を呑み込むと、両耳に水流音様の音がします。これが耳管の音です。 |
<内耳>
音の感覚器である蝸牛と、身体の平衡感覚器である半規管と前庭とからできています。
半規管は、からだのバランスを保つ働きをします。三つあるので三半規管といいます。身体の平衡を維持し、運動の加速度を感じる器官、回転加速度、頭や体が、どの程度動いたか、感じ取ります。からだを何回もぐるぐる回した時に、めまいがするのは、三半規管が刺激されたものです。 |
<前庭>
耳石器といわれる器官があり、重力・遠心力・直線加速度・頭の位置などの外部からの刺激を感じ取ります。エレベーターなどで、上がったり下がったりする感覚を感じ取るのは耳石器です。 |
<蝸牛>
音を感じ取る蝸牛の中は、リンパ液で満たされています。中耳から伝えられた振動はここで液体の波に変化します。リンパ液の上には、波を感じ取る有毛細胞(3万〜4万)があり、波を電気信号に変化させて、聴神経から大脳へとその信号を伝える仕組みになっています。 |
参照したホームページ
http://www5b.biglobe.ne.jp/~youyaku/katsudou1.htm |
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