このページのポイント 大きなしわ(脳溝のうこう)で大脳は、前頭葉、頭頂葉、後頭葉と側頭葉に分けられます。根っこは、一つです。 大脳の表面は、皮質と言われ、皮質の90%は、新皮質でできています。 新皮質は、6層構造で整然とした細胞でできています。新皮質以外に、古皮質、原皮質があります。 新皮質の中で、連合野という、いろいろな情報をまとめ上げている場所があります。人は、ほかの生き物にくらべて、新皮質全体の30%を占めます。 |
大きくなった大脳の新皮質を固い頭の骨のなかに押し込んだため、脳の表面に、多くのしわができました。
次に、しわについて、見てみましょう。
上のアニメでは、しわは脳溝(のうこう)といいます。しわとしわの間は、膨(ふく)らんでいるため、脳回(のうかい)といいます。
このようなしわは、大脳半球の表面積を拡大させ、皮質の容積(ようせき)を増やしています。おおきなしわは、中心溝です。
下のアニメを見てください。中心溝、外側溝、頭頂後頭溝のしわで、大脳を4つに分けます。中心溝で前頭葉と頭頂葉が区切られます。
頭頂後頭溝で頭頂葉と後頭葉、外側溝で側頭葉が分かれます。
赤色が前頭葉、黄色が頭頂葉、紫色が側頭葉、緑色が後頭葉を表します。
脳を下から見てみましょう。頭頂葉はみえません。
これらのアニメから、しわ(溝)と膨らみ(脳回)、大きなしわで脳が4つに分けられているのを理解してください。
さらに、両側の脳を真ん中で、切り分けたとき、内側面が見えてきます。
下のアニメを見てください。
ここで、あらたに青い部分が、見えてきました。これは、辺縁系(へんえんけい)というものです。帯状回、終板傍回、梁下野、海馬傍回などからなる領域(りょういき)です。(言葉が難しいです。適当に、流してください。)
灰色の部分は、脳梁(のうりょう)というもので、左右の脳を結ぶものです。
では、新皮質とはなんでしょうか。
そもそも、大脳の表層は、厚さ2〜4mmにわたって、灰白質が占め、大脳皮質といいます。灰白質と言われる理由は、神経細胞が密に集まり、灰白色をしているためです。
左の写真は、MRIで頭を縦切りに撮影(さつえい)したものです。
右の絵は、それの実物の標本(ひょうほん)です。
標本で、色の違いが分かるでしょうか。本来は灰白色ですが、標本のため、外側がやや褐色で、中がそれよりも白っぽいです。大脳皮質は灰白質を指します。
中の白い部分は、髄質(ずいしつ)といいます。神経線維が豊富なところです。
神経線維(しんけいせんい)は髄鞘(ずいしょう)というものでおおわれ、髄鞘が白いため、白いのです。
さて、ヒトでは、皮質の90%を新皮質が占めます。
皮質に存在する神経細胞は約140億個で、細胞を染色する方法で、数層に区別されます。
新皮質とは、6層でできていて、それぞれが整然とほかの細胞に交じることなく、並んでいます。表面を占める皮質構造のうち進化的に新しい部分で、合理的で分析的な思考や、言語機能をつかさどります。いわゆる下等生物では小さく、高等生物は大きい傾向があります。
これ以外に、古皮質と原皮質があります。これらは3〜5層からなるまじりあった層でできています。
下の絵は6層構造を表しています。
http://blog.livedoor.jp/subbody/archives/7716115.htmlから引用
層構造の名前は、1層は分子層、次に、外顆粒層、外錐体細胞層、内顆粒層、内錐体細胞層と多形細胞層である。
同様に、6層構造です。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/から引用
ブロードマン領野とは何か。
フランツ・ニッスル(Franz Nissl)によって開発された脳の異なる種類の細胞を染色する組織染色法に注目し、コルビニアン・ブロードマンはこの染色法を用いて、1909年にヒトの脳を52の異なる領域に分け、現在ブロードマンの脳地図と呼ばれている区分をつくりました。
コルビニアン・ブロードマンの作成した区分は視覚野における17野と18野の区分など、多くの脳領域について非常に正確なものでした。
http://diamond.jp/articles/-/94610から引用